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喫煙と認知症の関係

[2018.09.30]

喫煙による脳血管障害や心臓血管障害、呼吸器疾患、がんなどのリスクは知られていますが、認知症の悪化の原因ともされています。

韓国のSang Min Park氏らは、韓国の健康保険データベースを用いて喫煙と認知症のリスクについて検討し、喫煙患者では認知症のリスクが高いと報告しました。

Park氏らは、2002年から2013年に実施された健康スクリーニングプログラムから、60歳以上のおよそ4万6千人のデータを検討。

*韓国では女性の喫煙率は低いため除外されています

参加者の喫煙習慣を、継続喫煙者、短期喫煙者(喫煙期間4年未満)、長期禁煙者(禁煙期間4年以上)、喫煙非経験者に分類し、全ての認知症、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症の発症状況を分析しました。

継続喫煙者に対する長期禁煙者と喫煙非経験者の全ての認知症のリスクはそれぞれ14%および19%低く、喫煙者に対する喫煙非経験者のアルツハイマー型認知症のリスクは18%低かったです。 また、喫煙者に対する長期禁煙者と喫煙非経験者の脳血管性認知症のリスクはそれぞれ32%および29%低かったです。

喫煙が認知症のリスクとなることは報告されていましたが、これまでは欧米を対象とした報告であり、今回のアジア人を対象とした報告は貴重なものと考えます。

喫煙は先程述べました脳や心臓の血管障害や呼吸器疾患、がんなどだけではなく、認知症のリスクともなっていますので、禁煙がより重要と考えます。

Effect of smoking cessation on the risk of dementia: a longitudinal study Sang Min Park First published: 05 September 2018 https://doi.org/10.1002/acn3.633

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