クリニックブログ

2020.03.31更新

加齢に伴い、筋肉量は低下し身体機能や認知機能が低下し、適切な対応を行わなければフレイル(虚弱)という状態となります。

加齢などにより筋肉量や筋力が低下しますと、家から出ない、家の中で寝てばかりいるなど活動量が減りやすくなります。

活動量が減りますと食欲がわきませんので、食事摂取量が低下し栄養の偏りなどから低栄養となります。

低栄養の状態となりますと、筋肉のもととなるタンパク質も低下するためさらに筋肉量が低下し、さらなる活動量の低下と悪循環がすすみ、転倒や骨折の原因となります。

よって、適切な運動と栄養摂取が必要となります。

ですが、具体的にどのような運動を行えば良いか難しく、今回は運動療法について話をさせていただきます。

運動療法は大きく分けると有酸素運動、無酸素運動があります。

 

有酸素運動
 歩行や水泳などの全身運動を指し、骨格筋などで酸素を取り入れて糖質や遊離脂肪酸を燃焼させる運動です。
 運動の強さとしては、ややきついと感じる程度が適当とされ、心拍数で120拍/分程度あるいは安静時の1.5〜2倍が目安となります。
 筋肉を動かすエネルギー源として糖質や遊離脂肪酸を使うことから、血糖や脂質の改善が期待できますので糖尿病や高脂血症がある方は特に心がけて頂けると良いと思います。
 なお、糖尿病の患者さんが血糖の改善を期待して行う場合、歩行であれば1回20〜30分を1日2回が理想とされますが、これまで運動習慣がない方がいきなり20分は難しいと思われますので、1日5〜10分の歩行など無理のない範囲から開始し、徐々に増やしていくことをおすすめします。
 1日1回の場合、食後の血糖上昇を抑える効果を期待して、食後1時間程度から行うことをおすすめします。

 

無酸素運動
 酸素を使わない運動で、筋肉に強い負荷がかかります。
 ダンベル体操やスクワット、腹筋などで、有酸素運動と比べると短い時間でエネルギー消費が多いですが、乳酸が溜まりやすく、疲れやすいため長時間の運動には向いていません。
 運動習慣がない方やフレイル(虚弱)の状態であれば、無酸素運動については軽い負荷から開始し、徐々に慣らしていくのが良いと思われます。
 慣れてくれば、週2回以上を目安に行うことをおすすめします。

 

腰や膝が悪い場合におすすめなのは、プールなどの水中での歩行です。
プールに通うという手間がかかってしまいますが、腰や膝に負担をかけずに有酸素運動と無酸素運動の効果が期待できます。
その場合、1回30分程度を週2回程度行えれば十分と考えます。

ですが、運動習慣がなく、この寒いような状況で運動が難しいと考える場合は家の中で行う運動も良いです。
具体的にはテレビを見る際は横にならずに、座って見る。
座って見ている場合は、立って見るや座った状態で見る場合は、椅子で足踏みをする、膝を高くあげる。これを問題なく行えるのであれば足をまっすぐ伸ばした状態で足を上げたまま維持するも効果的です。

投稿者: おばた内科クリニック

2020.03.28更新

パーキンソン病などの神経変性疾患や脳梗塞・脳出血などの脳血管障害により食事の際にむせ込んだりして、誤嚥してしまう事があります。

誤嚥を予防する方法の一つとして、水分にとろみ剤を使用することにより水分の誤嚥を防ぐ事が期待できます。

とろみ剤の使用量により、どの程度とろみがつくのか動画作成行いましたので、参考にされて下さい。

なお、とろみ剤には味や匂いはありません。

投稿者: おばた内科クリニック

2020.03.15更新

バランスの取れた食事が基本となりますが、風邪など感染症予防には次の点を特に気をつけて頂けると良いと思います。

免疫力アップにビタミンA・C・D
 体内での免疫機能に関与する栄養素で、ウイルスや菌の予防効果があると言われています。
 ビタミンA
  牛乳やチーズなどの乳製品、色の濃い緑黄色野菜(ほうれん草、人参、ブロッコリーなど)に多く含まれます
  脂溶性ビタミンといって油に溶けるビタミンですので、油で炒めたり、肉や魚と一緒に食べると効率よく吸収できます。
 ビタミンD
  さけ、いわし、さばなどの魚類、干しシイタケなどのきのこ類に多く含まれます
  太陽光に含まれる紫外線を浴びることで作られますので、冬場など日照時間が短い場合は積極的に摂取を心がけると良いです。
  骨の生成にも関係しますので、ご高齢の方や骨粗鬆症のある方はより、積極的に摂取されることをおすすめします。
  ビタミンAと同じ、脂溶性ビタミンになります。
 ビタミンC
  レモンやみかんなどの果物、ピーマンやキャベツ、ブロッコリーなどの野菜、じゃがいもなどのイモ類の多く含まれます。
  熱に弱く、水溶性ビタミン(水に溶けるビタミン)ですので生での摂取が望ましいです。じゃがいもはでんぷんに保護されていますので、熱を通しても大丈夫です。
  抗酸化作用もありますので、動脈硬化予防にも有効です。

口の乾燥予防にのど飴や温かい飲み物を
 口の中が乾燥しますとウイルスや菌が侵入しやすい状態となりますので、のど飴などで乾燥しないように心がけると良いです。
 *甘いアメ玉は血糖があがりますので、注意されて下さい。

体力維持にはタンパク質
 免疫を維持するには、体力も必要です。肉や魚などの動物性タンパク質は筋肉になりやすいですが、脂肪の過剰摂取に繋がる恐れがありますので、大豆などの植物性タンパク質を併用することをおすすめします。

バランスの良い食事

投稿者: おばた内科クリニック

2020.02.24更新

一般社団法人共同通信社より2月23日、「新型コロナウイルスに感染しているかどうかを調べるウイルス検査について、厚生労働省が公的医療保険の適用対象とする方向で検討していることが22日、政府関係者への取材で分かった。」と報告されました。

新型コロナウイルス感染についての検査は、インフルエンザウイルス感染を簡易的に調べるような方法ではなく、リアルタイムPCR法といって、一般的なクリニックや診療所では出来ない検査です。
また、検査を行うための痰や喉・鼻の粘膜から検体を採取する際も、感染予防からN95マスクやPPE(個人防護服)など専用の装備が必要となります。
*検体は血液や尿などもあります

新型コロナウイルス感染症がご心配な方は、まずは下記相談窓口にご相談されて下さい。
・福岡県庁 がん感染症疾病対策課感染症対策係
 092-643-3288 受付時間 平日8時30分〜17時15分
・厚生労働省相談窓口
 0120-565653 受付時間 9時00分〜21時00分 (土日・祝日も実施)

また、次の症状がある方は「帰国者・接触者相談センター」にご相談ください。

・風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続いている。
(解熱剤を飲み続けなければならないときを含みます)
・強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある。
*高齢者や基礎疾患等のある方は、上の状態が2日程度続く場合

 福岡市東区保健福祉センター:092-645-1078
 福岡市博多区保健福祉センター:092-419-1091
 福岡市中央区保健福祉センター:092-761-7340
 福岡市南区保健福祉センター:092-559-5116
 福岡市城南区保健福祉センター 092-851-4261
 福岡市早良区保健福祉センター 092-851-6012
 福岡市西区保健福祉センター 092-895-7073
 時間外:中央区夜間相談員 092-761-7361

ご相談の結果、新型コロナウイルス感染の疑いがある場合には、「帰国者・接触者外来」を紹介されます。マスクを着用し、公共交通機関の利用を避けて受診してください。

さらなる感染拡大や重症な方を増やさないためにも、受診される前にかかりつけや相談窓口への電話相談をお願い致します。

ご理解とご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

コロナウイルス感染症

投稿者: おばた内科クリニック

2020.02.16更新

高尿酸血症・痛風の治療では生活習慣について心がけることにより、薬を使わずに治療できることも期待できます。

食事療法、飲酒制限、運動が基本となります。

肉や魚など高プリン体食材を多く摂取すると血清尿酸値は上昇し、痛風発作の再発リスクが高くなります。

 

食事

 果糖、キシリトールは代謝時にプリン体分解の亢進をきたし血清尿酸値を上昇させるため、甘味飲料や果物ジュースは控えるようにしましょう。一方、コーヒー、チェリー、ビタミンC、乳製品(特に低脂肪乳製品)、食物繊維は大規模臨床試験ではありませんが、痛風リスクを下げる報告があります。

 尿路結石の予防として尿のアルカリ化と水分摂取が有効で、アルカリ化にはクエン酸などの有機酸を多く含む食材が推奨され、飲水量は1日の尿量を2,000ml以上に保つことが勧められますが、腎臓の機能が低下していないか担当の先生に確認されることをおすすめします。

高尿酸血症

飲酒制限

 酵母、麦芽由来のプリン体を多く含むビールは蒸留酒や赤ワインよりも血清尿酸値を上昇させ、アルコール飲料のなかでビールが最も痛風リスクを高めるとされます。

 1日の目安は、日本酒1合、ビールは販売元によって350ml〜500ml、ウイスキー60mlとされます。なお、ワインは148mlまでは血清尿酸値を上げないとされています。

 

運動

 1回10分以上の運動を、1日合計30分以上行うことが推奨されますが、運動は関節への負担によって痛風を誘発する危険性があるため担当の先生に確認されることをおすすめします。 

投稿者: おばた内科クリニック

2020.02.02更新

令和元年12月以降、中華人民共和国湖北省武漢市にて発生した、新型肺炎(新型コロナウイルス)の拡大が認められています。

新型肺炎のため詳細が分かっていませんが、厚生労働省や国立感染研究所からの情報をまとめ、先日のお知らせから情報を更新させて頂きます。

 *国立感染症研究所、厚生労働省の1月31日までの発表より

まずは、これからの感染をいかに防ぐかが重要であり、先日の閣議で新型コロナウイルス感染症は感染症法に基づく「指定感染症」(二類感染症相当)と検疫法の「検疫感染症」に指定することが決定されました。

 指定感染症

  既に知られている感染性の疾病(一類感染症、二類感染症、三類感染症及び新型インフルエンザ等感染症を除く。)であって、感染症法上の規定の全部又は一部を準用しなければ、当該疾病のまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあるものとして政令で定めるもの(感染症法第6条)

 検疫感染症

  国内に常在しない感染症のうちその病原体が国内に侵入することを防止するためその病原体の有無に関する検査が必要なものとして政令で定めるもの(検疫法第2条第3号)

 

・新型コロナウイルスは人から人へうつりますか?

  人から人への感染が確認されていますが、現在感染の程度は明らかではありません。 過剰に心配することなく、インフルエンザ対策と同様に、まずは咳エチケットや手洗い、うがいなどの対策が重要です。

 

・潜伏期間はどの程度?

 2〜10日程度との報告がありますが、他のコロナウイルスと同様に14日程度と考えておくのが良いかもしれません

 

・現在の発生状況や亡くなられた方は?

 1月31日での情報までで中国国内での亡くなられた割合は2%程度とされています。日本国内で亡くなられた報告はありませんが、2日フィリピン保健省は44歳男性の方が亡くなられたと報告し、中国国外で初めて方となりました。

 国内の発生状況については、1月31日12:00時点で確認されている患者さんは12名(10名の方は武漢への渡航歴がありました)で、2名の方は症状がないウイルス保有者でした。

 

・治療はどうなりますか?

 1月31日国立感染症研究所は新型コロナウイルスの分離と培養に成功したことを報告し、これから治療薬やワクチンの開発が始まります。 現時点では特効薬はありませんので、症状にあわせた治療を行いますので、いかに発症を抑えるかが重要となります。

 

コロナ:縮小版国立感染研究所より

投稿者: おばた内科クリニック

2020.01.28更新

コロナウイルスとは、人や動物の間で感染を起こすウイルスです。

人に感染を起こすコロナウイルスは従来6種類知られており、そのうち2つは重度の感染症状を引き起こしますが、その他の4種類は通常の風邪などの症状にとどまります。

なお、2つの重度の感染症状を引き起こす2種類は、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)と中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)で以前にも流行が認められました。

診断には、核酸増幅法(PCR法など)がありますが、通常の病院やクリニックでは行えません。必要な場合は、医療機関から保健所に届け出後に、衛生研究所または国立感染症研究所で検査が行われますので、ご心配な方はまず保険所へお問い合わせ下さい。

特に、37.5度以上の発熱かつ呼吸器症状と発症から2週間以内に武漢市内訪問した、あるいは、武漢市への渡航歴があり、発熱かつ呼吸器症状を有する人との接触歴がある方が検査の対象となりえます。

現時点ではコロナウイルスに対する特効薬はありませんが、過剰に心配することなく、これまで通りの手洗いや、うがい、マスク使用などで、感染予防を心がけ、いつもと体調が違うと感じた場合は医療機関や保健所など相談することが大事です。

コロナウイルス 国立感染症研究所より

 

投稿者: おばた内科クリニック

2020.01.19更新

高尿酸血症の治療は?

 血清尿酸値は痛風関節炎の再発予防を目的として6.0mg/dl以下を目標としますが、5.0mg/dl以下にコントロールすることが、より早期に痛風結節を縮小するのに重要であるとされています。

 なお、無症候性高尿酸血症患者であっても、8.0mg/dl以上から治療開始を考慮します。

 注意点は、尿酸降下薬開始後に痛風関節炎が生じる事があることで、予防のために 尿酸降下薬は低用量からはじめて徐々に増量します。 尿酸値を下げることにより、なぜ痛風発作が惹起されるかは、結晶脱落説が有力とされていますが、明確な理由は分かっていません 。また、コルヒチンカバーと言って、尿酸降下薬開始後に生じる痛風関節炎の予防目的に、コルヒチンを0.5〜1.0mg/日を尿酸降下薬開始後3〜6ヶ月間併用することがあります。

 

痛風関節炎発症時は?

 無治療の場合、最初の3日間の疼痛の強さは変わらず7日後も大半で疼痛が持続すると報告されています。

 アメリカリウマチ学会のガイドラインでは、NSAIDとコルヒチン、あるいは経口グルココルチコイドとコルヒチンの併用を勧めています。

 本邦では、第一選択の薬物治療としてNSAID、ステロイド、コルヒチンのいずれかを用いますが、どの治療で開始するかは定まっていません。

 一方で前兆がある場合はコルヒチンの投与を行うことで発作への移行を抑制できる場合があるとされます。

 痛風関節炎が消失したら、一定の期間をおいてから尿酸降下薬を開始します。

 NSAID:Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drug *抗炎症作用、鎮痛作用、解熱作用を有する薬剤

  どのNSAIDが有効性に優劣があると結果は出ていませんが、急性痛風関節炎に対してNSAIDは十分量投与する必要があります。

  なお、高用量のアセチルサリチル酸(アスピリンなど)は尿酸排泄促進作用により、血清尿酸値が低下するため急性痛風関節炎には避けるのが望ましいです。

  NSAIDパルス療法;NSAIDを比較的高用量を短期間に限って用いることが有用とされています。

   ナプロキセン(ナイキサン)の場合、300mgを3時間ごとに3回、1日だけ服用します。

   激痛が軽減した後も関節の痛みが持続し、日常生活に支障をきたす場合は、常用量(400〜600mg/日)を継続します。

 コルヒチン

  高用量投与法は副作用の出現頻度が極めて高く、低用量が推奨されます。まずコルヒチン1mg服用し、その1時間後にさらに0.5mg服用します。翌日以降も残存する疼痛に対しては、0.5〜1.0mg/日を服用し、疼痛が改善したら速やかに中止します。

  有効性のエビデンスは発症12時間以内の症例に投与した場合に得られています。

  副作用として消化器症状が多く、頻度は少ないが重篤なものに骨髄抑制、横紋筋融解症、末梢神経障害が報告させています。

 グルココルチコイド

  NSAIDと同等に有効  20〜30mg/日を目安とし、3〜5日間投与すれば良いとされています。

痛風発作

投稿者: おばた内科クリニック

2020.01.05更新

高尿酸血症とは?

 血液中の尿酸の濃度が7.0mg/dlを超えている状態を高尿酸血症と呼びます。 高尿酸血症自体による自覚症状は認めず、健康診断などで偶然指摘されることが多いですが、高尿酸血症が続くと体内の尿酸プールが増加し、関節や腎尿路系に尿酸ナトリウム結晶(MSU)として析出し、関節炎が起こります(痛風関節炎、いわゆる痛風発作)。

 

疫学的特徴

 食生活の欧米化に伴い、わが国の高尿酸血症患者数は年々増加し、2010年ごろには成人男性の20〜25%に高尿酸血症が認められるまで増加しています。 高尿酸血症が認められたら? 高尿酸血症による関節炎が有名ですが、尿酸ナトリウム結晶による腎機能障害や、高血圧やメタボリックシンドロームなどの生活習慣病や脳・心血管イベントなどの臓器障害の合併との関連を認めるため、症状がない場合でも治療が必要となります。 尿酸値の注意点として、関節炎発症中の尿酸値は発作前より低値となることです。 発作時に尿酸値が正常であっても、これまでの既往や検診結果などから判断することが必要です。 発作時の尿酸値が低値であることの理由としては、痛風発作を起こしている最中は、炎症性物質であるサイトカインの影響で腎臓からの尿酸排泄が亢進しているとされます。

 痛風発作

投稿者: おばた内科クリニック

2019.12.22更新

パーキンソン病の治療はL-ドパ製剤を中心とした薬による薬物療法とリハビリテーションが基本となります。

しかし、病状の進行に伴い、薬の効果が弱まり、薬の投与量が増えることによる副作用が問題となります。

薬の投与量が増えるほど薬の濃度が高く体が動きやすいon時間と、くすりの濃度が低く体が動かしにくいoff時間が出現してきます。

また、薬を服用する前に効果が切れるウェアリングオフ現象や薬の濃度が高くなり勝手に体が動くようなジスキネジアなどの副作用も出現しやすくなります。

そのため、病状が進行してきますと薬の濃度変化をなるべく起こさないように、L-ドパ製剤を少量ずつ頻回に服用する方法が選択される事が多くなります。

現在はこのような薬の服薬調整に加え、デバイス補助療法を用いることにより、これらの問題が軽減されることが期待されています。

主なデバイス補助療法として、①脳に電極を挿入して電気信号を送る脳深部刺激療法(DBS)、②ポンプとチューブで小腸に薬を持続的に注入するレボドパ/カルビドパ配合剤持続経腸療法(LCIG)があります。

 

 脳深部刺激療法:DBS(Deep Brain Stimulation)

  ドパミン放出の減少に伴う脳回路の異常を、電極からの電気信号によって回路を正常に機能させる治療。

  off時間が改善され、薬の投与量・投与回数を減らすことができ、その結果ジスキネジアの発現が抑制され、安定した状態を24時間保つことができる。

  治療ターゲットとして、視床下核、淡蒼球内節、視床腹中間核の3つがあり、症状などにより刺激部位が選択される。

  ・ 視床下核STN:subthalamic nucleus

   最も一般的に用いられ、震え(振戦)、体が動かない(無動)、体が硬い(固縮)症状に対し効果が期待できる。

   特にoff時間の症状改善に期待され、抗パーキンソン病薬の減量が期待出来る。

   一方で精神症状、認知機能障害悪化の懸念が指摘されている。

  ・ 淡蒼球内節Gpi:globus pallidus internus

   STNと同様の効果が期待出来るが、off時間の症状改善は困難で抗パーキンソン病薬の減量は期待できないが、認知機能症状への悪化が少ないとされる。

  ・ 視床腹中間核Vim:ventral intermediate nucleus

   振戦に対して効果が期待されるが、他の運動症状の改善は乏しく、適応されるケースは限られる。

 

 レボドパ/カルビドパ配合剤持続経腸療法:LCIG(Levodopa-carbidopa continuous infusion gel (LCIG) therapy)

  ウェアリングオフ現象やジスキネジアが生じて十分な治療が困難となった場合に検討される。

  ゲル状のレボドパ/カルビドパ配合剤を胃瘻から空腸に進めたチューブを経由して持続的に薬剤を注入する治療法。

  持続的に薬剤を投与することから、薬の濃度を一定に保つ事が期待でき、体の動きが悪い時間(off時間)が短くなり、薬の濃度が急激に高くならないことからジスキネジアも軽減できる。

  注意点は、夜間が使用できないため夜間は経口摂取で対応が必要なこと、朝の装着に介助者の補助が必要であること、胃瘻チューブの閉塞などのトラブルの問題がある。

  * レボドパを24時間連続投与すると、効果を得るまでの投与量が増えやすくなります。一方で1日16時間投与では効果を得るまでの投与量が低下することが報告されています。また、血中ドパミン濃度は夜間低下し早朝に上昇する生理的日内変動があり、活動量が低い夜間の相対的過剰投与をさけるために夜間は使用しないこととなっています。

 

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投稿者: おばた内科クリニック

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