クリニックブログ

2019.04.14更新

2019年4月13日土曜日にBiVi天神におきまして「第21回七隈アルツハイマー病・パーキンソン病研究会」が開催されました。

基礎と臨床から報告があり、結論からご報告させて頂きますと、「ラベンダー精油と八味地黄丸は認知症治療に期待できる」ということです。

 

・睡眠不足による海馬の病態生理学的変化に対するラベンダー精油の効果

  福岡大学薬学部 臨床薬物治療学教室 村田 雄介先生

 これまでもアルツハイマー病患者さまにアロマセラピーの有用性が報告させていましたが、どのような作用が有効であるのかは不明な点がありました。

 今回の報告では、ラベンダー暴露により、

 ・神経栄養の経路が活性化される

 ・神経損傷が抑えられる

 ・神経新生が促進される

 などの可能性が示唆されました。

 

・脳における糖尿病関連因子に対する八味地黄丸の効果 アルツハイマー病との関連1

  福岡大学薬学部臨床疾患薬理学教室 福留 凌太先生

 脳GLP-1受容体に対する八味地黄丸の効果 アルツハイマー病との関連2

  福岡大学薬学部臨床疾患薬理学教室 比嘉 可南子先生

 八味地黄丸は糖尿病や高血圧治療に用いられていますが、福岡大学薬学部臨床疾患薬理学教室での研究によりアルツハイマー型認知症による認知機能障害の改善が期待されています。

 今回の報告にて、八味地黄丸が糖尿病による血管内皮細胞障害や神経細胞障害の進行を抑制を抑制することにより、空間記憶障害の進行が抑制された可能性が報告されました。

現在アルツハイマー型認知症に対する根本的な治療薬はありませんが、今後の認知症発生や改善を期待する方法としてラベンダーや八味地黄丸も考えて良いと思います。

注意点としては、八味地黄丸は薬であることから副作用出現の可能性もあり、使用をご希望される方は主治医の先生にまず相談されて下さい。

投稿者: おばた内科クリニック

2019.03.30更新

東北大学は3月14日、世界初のアルツハイマー型認知症に対する超音波治療の医師主導治験において安全性が確認でき、本格治験へ進むことを発表しました。
アルツハイマー型認知症は症状を改善させる事が期待できる薬剤がいくつかありますが、根本的な治療法は確立されていません。
この治療法の有効性が認められれば、世界初のアルツハイマー型認知症に対する根本的な治療法となることが期待されますので期待しています。

以下要約を記載させて頂きます。
 アルツハイマー型認知症は、認知症の原因となる代表的な病気ですが、症状の改善を期待させる事が出来る治療法はいくつかありますが、根本的な治療法は確立されていません。
低出力パルス超音波は、近年細胞や組織障害が少ない治療法として注目されています。
東北大学の下川教授らのグループは、この低出力パルス波超音波を全脳に照射することにより、認知症モデルマウスのアルツハイマー型認知症の原因とされているアミロイドβの蓄積を著明に減少させたことを報告しました。
同グループは、2018年6月よりまず安全性の評価を中心とした治験を行い、2019年3月11日に開催された安全評価委員会で安全性が確認されたことから、2019年4月より有効性を確認するための治験を開始することを報告しました。

▼関連リンク
・東北大学 プレスリリース
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2019/03/press-20190314-01-shimokawa.html

投稿者: おばた内科クリニック

2019.03.17更新

周辺症状:夕暮れ症候群 に対する豆知識


認知症の症状には記憶障害などの中核症状と、徘徊や妄想などの周辺症状があります。
患者さまやご家族の環境にもよりますが、中核症状には薬物治療や食事・運動療法が中心となりますが、周辺症状はご家族での対応によって落ち着かれる事かありますので、活用されてみてください。
今回はお昼間は穏やかに過ごされているのですが、夕方や夜になると落ち着かれなくなったり、不機嫌になってしまう「夕暮れ症候群」についてお話をさせて頂きます。

ポイント
 夕方になると落ち着かない、不機嫌になる

対応
 ・1日全体の活動や刺激のバランスを点検する。
  特に、午後の疲れすぎや不安が高まらないよう、過ごし方を見直す

 ・ケアする側のストレスをやわらげ、ゆったりした雰囲気づくりを心がける

 ・夕暮れどきのひとときを一緒に過ごす役のスタッフを決めたり、本人の仕事や楽しみごとをつくる

 ・症状が出はじめるタイミング、シグナルがないかを心がけ、早めに不安や不穏の緩和を心がける

投稿者: おばた内科クリニック

2019.03.02更新

認知症の症状には記憶障害などの中核症状と、徘徊や妄想などの周辺症状があります。

患者さまやご家族の環境にもよりますが、中核症状には薬物治療や食事・運動療法が中心となりますが、周辺症状はご家族での対応によって落ち着かれる事かありますので、活用されてみてください。

 

ポイント
 現実にはないものを見た(幻覚)、聞いた(幻聴)という

対応
 ・介護者があわてたり、奇異な受け止め方をしない
 ・否定せず、安心するような受け答えをする
 ・幻覚の原因と思われるものを、何であるか知らせてあげたり、触らせて確認させたりする
 ・幻覚の原因となるものを置かない、壁にかけないなどして環境を整える

投稿者: おばた内科クリニック

2019.02.10更新

認知症の症状には記憶障害などの中核症状と、徘徊や妄想などの周辺症状があります。

患者さまやご家族の環境にもよりますが、中核症状には薬物治療や食事・運動療法が中心となりますが、周辺症状はご家族での対応によって落ち着かれる事かありますので、活用されてみてください。

 

周辺症状:夜間のせん妄 ポイント

 ・不眠と間違えやすいが意識障害の一種である

 ・軽度あるいは中等度の意識混濁、精神運動興奮、幻覚、不安などがある

 

対応

 ・不安、恐怖、困惑を感じているサインを早めにキャッチし、1人にしない

 ・短時間でも、しっかり、ゆったり、そばにいる

 ・触れて安心してもらう

 ・刺激的な音や光は避け、静かな環境に居て頂く

 ・折に触れ、現実を知らせる (例:名前を呼びかける、場所や夜であることを知らせるなど)

 ・体の緊張を解くための温かい飲み物、やわらかいひざかけなどの工夫も

投稿者: おばた内科クリニック

2018.12.16更新

認知症の症状には記憶障害などの中核症状と、徘徊や妄想などの周辺症状があります。
患者さまやご家族の環境にもよりますが、中核症状には薬物治療や食事・運動療法が中心となりますが、周辺症状はご家族での対応によって落ち着かれる事かありますので、活用されてみてください。

周辺症状:妄想

ポイント

 物盗られ妄想、捨てられ妄想、嫉妬妄想など
 直接介護をしている身近な人に疑いをかけることが多い
 物盗られ妄想は、しばしば起こる

物忘れ妄想に対する対応
 否定したり、説得したりしない
 無いという事実を受け止めていっしょに探す
 本人の安心を徹底して図る
 日ごろから、物をしまう場所などを観察しておく
 なるべく、本人自身が探し出し発言できるよう誘導する
 代替え品などを用意しておき、探しても見つからないときに備える
 在宅の場合、家の権利書、通帳などは家族が管理するようにする
 何もすることがないと、妄想が出やすいため、日中の時間の過ごし方として散歩などの外出や通所介護サービスを利用する

病気によって、「どこにしまったのか忘れる」「しまった事自体の記憶がない」状態ですので、否定したり、説得することは逆効果となってしまう事が多いです。

投稿者: おばた内科クリニック

2018.11.24更新

年齢とともに記憶力は低下していきます。

筑波大学体育系教授の征矢英昭氏らは、健康で若い成人男女を対象とした研究で、安静に過ごした場合と比べて、エアロバイクをゆっくりと漕いだ10分間の運動でも運動直後に行った記憶テストで成績が向上したと報告しました。

この研究は、健康で若い成人男女36人を対象とし、エアロバイクをゆっくり漕いだ10分間の軽い運動を行った場合と安静に過ごした場合の2回の実験を実施。記憶テストでは、安静に過ごした場合に比べ成績が向上していました。

また記憶テスト中の海馬とその周辺の活動を機能的MRI評価を行ったところ、運動直後には学習や記憶に重要な役割を担う海馬の活動が活発化していることが明らかになりました。

今回の研究は若い健康な成人男女を対象としていますが、高齢者やアルツハイマー型認知症の方にも効果が期待出来ると考えます。

10分間の短時間の運動でも改善が期待されますので、ぜひ運動をこころがけて頂きたいと思います。

一人では中々運動できない、寒くて外での運動は難しいなどお困りの方は介護保険を利用した送迎つきのリハビリがありますので、お困りの方はいつでもご相談下さい。

原著論文
Suwabe K, et al. Proc Natl Acad Sci U S A. 2018 Sep 24.

投稿者: おばた内科クリニック

2018.10.21更新

認知症の症状には記憶障害などの中核症状と、徘徊や妄想などの周辺症状があります。
患者さまやご家族の環境にもよりますが、中核症状には薬物治療や食事・運動療法が中心となりますが、周辺症状はご家族での対応によって落ち着かれる事かありますので、活用されてみてください。

周辺症状:徘徊

ポイント
 家のなかや屋外をさまよい歩く
 帰り道がわからなくなる

対応
 気をそらす話題や手がかりを探り、あわてないように用意しておく
 ドアが開くと鳴るようにするなど、出て行くのがわかるようにする
 むしろ積極的に外出の機会をつくる(散歩、買い物、園芸など)
 衣服やくつに名札をつけ、連絡先、本人の呼び名などを書いておく
 お守り、ペンダントなど本人のなじみの品に連絡先を書いて入れておく
 本人のふだん行く方向、立ち寄るところを把握しておく
 近所や交番などに事情を説明しておき、見かけたときに連絡してもらう
 地域のSOSネットを活用する(自治体、保健所)
 帰ってきても責めず、ねぎらいの言葉をかける

徘徊

投稿者: おばた内科クリニック

2018.09.30更新

喫煙による脳血管障害や心臓血管障害、呼吸器疾患、がんなどのリスクは知られていますが、認知症の悪化の原因ともされています。

韓国のSang Min Park氏らは、韓国の健康保険データベースを用いて喫煙と認知症のリスクについて検討し、喫煙患者では認知症のリスクが高いと報告しました。

Park氏らは、2002年から2013年に実施された健康スクリーニングプログラムから、60歳以上のおよそ4万6千人のデータを検討。

*韓国では女性の喫煙率は低いため除外されています

参加者の喫煙習慣を、継続喫煙者、短期喫煙者(喫煙期間4年未満)、長期禁煙者(禁煙期間4年以上)、喫煙非経験者に分類し、全ての認知症、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症の発症状況を分析しました。

継続喫煙者に対する長期禁煙者と喫煙非経験者の全ての認知症のリスクはそれぞれ14%および19%低く、喫煙者に対する喫煙非経験者のアルツハイマー型認知症のリスクは18%低かったです。 また、喫煙者に対する長期禁煙者と喫煙非経験者の脳血管性認知症のリスクはそれぞれ32%および29%低かったです。

喫煙が認知症のリスクとなることは報告されていましたが、これまでは欧米を対象とした報告であり、今回のアジア人を対象とした報告は貴重なものと考えます。

喫煙は先程述べました脳や心臓の血管障害や呼吸器疾患、がんなどだけではなく、認知症のリスクともなっていますので、禁煙がより重要と考えます。

Effect of smoking cessation on the risk of dementia: a longitudinal study Sang Min Park First published: 05 September 2018 https://doi.org/10.1002/acn3.633

投稿者: おばた内科クリニック

2018.09.01更新

赤ワイン摂取は認知症の予防効果があるとされており、これまで肝臓の機能障害などアルコール摂取に問題ない方にはこれまで1日1杯程度の摂取をすすめてきました。

この度、スイスのチューリッヒ大学のKarina Fischer氏らの研究により女性ではアルツハイマー型認知症の発症率が高いとの報告がありました。
一方でフランスのパリ・サクレー大学のSeverine Sabia氏らの研究では中年期に飲酒していない場合は認知症のリスクが高かったと報告されました。
両者の報告での共通点は過度の飲酒は認知症のリスクが高いとのことです。

一般的に日本人は欧米人を比較しアルコールの分解力が低いことから、お酒を楽しむときは少量にとどめほろ酔い程度が良いようです。


タイトル
Prospective Associations between Single Foods, Alzheimer's Dementia and Memory Decline in the Elderly.
機関紙
Nutrients. 2018 Jun 29;10(7); pii: E852.
著者
Karina Fischer

75歳以上の2,622人を対象に、10年に渡りアルツハイマー型認知症の発症などについて調査を行った。
赤ワインにおいて男性では発症率が低下したが、女性では発症率が高かった。
女性では飲酒による有害な影響が受けやすい可能性を報告。


タイトル
Alcohol consumption and risk of dementia: 23 year follow-up of Whitehall II cohort study.
機関紙
BMJ (Clinical research ed.). 2018 Aug 01;362;k2927. doi: 10.1136/bmj.k2927.
著者
Séverine Sabia

35歳〜55歳の1万308人を対象に、1985~88年から2002~04年までの間に5回調査を行い、アルコール摂取と認知症発症率などについて調査を行った。
中年期に飲酒していない群では認知症のリスクが高かったが、適量の群では認知症リスクの増加はなかった。
しかし、飲酒量が増加した群では認知症のリスクが高かった。

投稿者: おばた内科クリニック

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