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心筋梗塞後の自主的な運動は腎臓を守る!

[2019.04.29]

急性心筋梗塞患者さんでは腎機能障害を伴っている事が多く、この腎機能障害が死亡率や心臓血管障害に伴う死亡の悪化にも繋がっているとされています。

東北大学の上月正博氏らは、急性心筋梗塞患者さんを対象に運動がもたらす腎機能への影響を検討し、急性心筋梗塞発症後に身体活動量を高く保つことは、腎機能障害の抑制に繋がる結果を報告しました。

入院中に運動療法や生活指導、カウンセリングなどの包括的なリハビリテーションを実施された心筋梗塞後の41人の患者さん(男性35例、平均年齢67.5±12.6歳)を対象に退院時と退院3ヶ月後に採血、尿検査、身体機能検査を行い、運動と腎機能の関係を検討。 退院後の運動量の評価として、活動量計を装着し1日の歩数を記録。

1日の歩数と3メッツ超の身体活動時間によって、活動量を低いグループと高いグループに分類。 運動量の低いグループ:2,335±1,219歩/日、18.3±11.0分/日、21例 運動量の高いグループ:7,102±2,365歩/日、56.8±24.1分/日、20例 *3メッツ超の活動の目安は、子供さんや犬を連れての歩行、屋内の掃除、階段昇降程度です。

検討結果は、運動量の低いグループでは腎機能が悪化(eGFR2.9mL/分/1.73m2低下)していたのに対し、高いグループでは腎機能の改善(eGFR6.7mL/分/1.73m2増加)を認めました。 常日頃の運動により、腎機能障害の改善が期待でき、死亡率や心臓血管障害に伴う死亡率の改善も期待されますので、散歩などの運動を心がけるのが良いと思います。

PLoS One. 2019 Feb 19;14(2):e0212100. doi: 10.1371/journal.pone.0212100. eCollection 2019.

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