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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン「BNT162b2」の有効性と安全性について

[2020.12.27]

新型コロナウイルス感染症の拡大が心配されるなか、ワクチンに対する期待が高まっています。
日本においても、Pfizer(ファイザー)社とBioNTech(バイオンテック)社による新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン「BNT162b2」について、12月18日厚生労働省に日本における使用承認の申請が行われ、早ければ来年の2月には使用できるかもしれません。

ですが、実際に使用するにあったっては、ワクチン開発まで従来のワクチンと比べ開発期間が短いため、有効性や安全性が気になるところ思います。

The new england journal of medicine のオンライン版にて、Pfizer社とBioNTech社による新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン「BNT162b2」の第3相試験結果が報告されました。

試験は、16歳以上の健康な男女43,448人を対象とし、ワクチン投与群21,720人と非ワクチン群21,728人に分け、21日間隔で2回投与行いその有効性や安全性について検討を行いました。
このワクチンは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のfull-lengthスパイクタンパク質をコードする脂質ナノ粒子製剤・修飾ヌクレオシドmRNAワクチンです。
mRNAワクチンとは、ウイルスの遺伝子情報に基づいてワクチンを作成する遺伝子ワクチンの一つで、他にウイルスベクターワクチン、DNAワクチンがあります。

有効性
新型コロナウイルス感染症発症は、ワクチン投与群8人に対し、非ワクチン投与群は162人で、有効率は95%でした。
年齢や性別、人種、基礎疾患などを含めた検討でも、概ね一致していました。

副作用
注射部位の痛み、倦怠感、頭痛が中心でしたが、非ワクチン投与群と差はあまり認められませんでした。

従来のワクチンはウイルスなどの病原体の毒性を弱める、あるいは病原性を出さないようにして作られ、病原体に対する危険を完全に払拭することが出来ず、時間と製造費用がかかるという問題がありました。
今回開発されたmRNAワクチンはウイルスの遺伝子情報から作成され、1年ほどで実用化されました。
変異した新型コロナウイルス感染症にも有効化かは不明ですが、感染拡大が広がっている現在においては、さらなる感染拡大を予防する一つの手段として来年の2月に使用ができるようになればと思います。

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