クリニックブログ

2021.11.07更新

めまいは、身体のバランスを保つ機能に障害が起こることで発症し、ぐるぐる回る感じ(回転性vertigo)、フワフワした感じ・宙に浮いた感じ(浮動性dizziness)、意識を失う感じ(前失神性、眼前暗黒感presyncope)など、さまざまな症状があります。

めまいには、耳から生じるもの、脳から生じるもの、脊髄から生じるもの、末梢神経から生じるもの、貧血によるものなどがありますが、耳(前庭)が原因であるめまいが最も頻度が多いです。

その中でも良性発作性頭位めまい症(benign paroxysmal positional vertigo,BPPV)はもっとも多く、頭の位置の変化により誘発されることを特徴とし、耳鳴りや難聴はありません。

良性発作性頭位めまい症は内服薬による治療に加え、Epley法という運動を行うことで改善が期待できますが、ソウル大学(韓国)のJi-Soo Kim氏らの研究により、ビタミンDやカルシウム摂取により予防効果が期待されることが分かりました。

ビタミンDやカルシウム摂取は骨の治療も期待できますので、不足していないか食事の内容に気をつけたり、少ない場合はサプリメントを試されるのが良いと考えます。
*骨粗相症の患者さんに必要な1日量の目安として、カルシウムは約800mg、ビタミンDは10から12mgとされています。
過剰な摂取は便秘などの原因となりますので、参考にされてください。

研究について
2013年12月~2017年5月に、8カ所の病院におけるBPPV患者さん約1,000人について、ビタミンD濃度を測定し、20ng/ml未満の患者さんにビタミンD400IUとカルシウム500mgを含むサプリメントを1日2回摂取してもらいました。
平均1年間の観察期間において、サプリメントを摂取した患者群はめまいが0.83回であったのに対し、未摂取群は1.10回と再発率比は0.76(95%信頼区間0.66~0.87)と抑えることが出来ました。

なお、サプリメント使用群において、ビタミンD濃度が10ng/mL未満だった群での再発率の低下が45%に対し、10~20ng/mLだった群の再発率の低下は14%の低下にとどまっていたことから、食生活に偏りがある場合は、よりめまいを抑える効果が期待できます。

カルシウムが多く含まれる食品
 牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品
 骨ごと食べられる小魚
 豆腐や納豆などの大豆製品
 野菜類や海藻など
 特に、牛乳や乳製品は、他の食品に比べてカルシウムの吸収率が高いことから効率よく摂取できます

ビタミンDが多く含まれる食品
 魚(イワシ、サンマ、サケ)やきのこ(キクラゲ、シイタケ)など
 また、日光を浴びることにより、体内で生成されるため、天気の良い日に散歩など行うことも有効です

めまい

原文
 Prevention of benign paroxysmal positional vertigo with vitamin D supplementation A randomized trial
 Seong-Hae Jeong、First published August 5, 2020
 https://n.neurology.org/content/95/9/e1117

 

参考資料
 カルシウムの働きと1日の摂取量
 https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-ca.html


 ビタミンDの働きと1日の摂取量
 https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-d.html

 

投稿者: おばた内科クリニック

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