クリニックブログ

2021.08.28更新

アルファ株からデルタ株への置き換わりが進み、デルタ株はアルファ株よりも感染性が高いことが示唆されています。

日本ではファイザー/バイオンテック社あるいは武田/モデルナ社のワクチン接種が中心となっていますが、アストラゼネカ社のワクチン接種も始まりました。

Jamie Lopez Bernalらはデルタ株に対するファイザー/バイオンテック社のワクチン(BNT162b2)とアストラゼネカ社のワクチン(ChAdOx1 nCoV-19)の有効性についてNEJM誌に報告しましたので、ご報告させて頂きます。

Jamie Lopez Bernalらは、症状のあるCOVID-19(コロナ)患者さんのワクチン接種状況と、症状のあるPCR検査陰性の患者さんのワクチン接種状況を比較。また、イギリスにおけるすべての症状のあるCOVID-19(コロナ)患者さんのデータを用いて、患者さんのワクチン接種状況に応じた変異株保有症例の割合を推定し、ファイザー/バイオンテック社のワクチン(BNT162b2)とアストラゼネカ社のワクチン(ChAdOx1 nCoV-19)のデルタ株への効果を推定しました。

なお、変異株については全ゲノムシークエンス解析を用いるとともに、TaqPath PCR法によるスパイク遺伝子標的の状態(陽性の場合はデルタ株、陰性の場合はアルファ株を保有)に基づいて同定しています。

ワクチン初回接種後の有効性は、アルファ株保有者で48.7%(95%信頼区間[CI]:45.5~51.7)、デルタ株保有者で30.7%(95%CI:25.2~35.7)であり、デルタ株保有者に対しては両ワクチンとも低い結果でしたが、2回接種後はアルファ株保有者で87.5%(95%信頼区間[CI]:85.1~89.5)、デルタ株保有者で79.6%(95%CI:76.7~82.1)と予防効果が示されました。

ワクチン効果

なお、2回接種後の有効性は、ファイザー/バイオンテック社のワクチン(BNT162b2)でアルファ株93.7%(95%CI:91.6~95.3)、デルタ株88.0%(95%CI:85.3~90.1)、アストラゼネカ社のワクチン(ChAdOx1 nCoV-19)でそれぞれ74.5%(95%CI:68.4~79.4)、67.0%(95%CI:61.3~71.8)であり、ファイザー/バイオンテック社のワクチン(BNT162b2)がより効果が期待される結果でした。

ワクチン効果2

今回の報告では、ファイザー/バイオンテック社のワクチン(BNT162b2)とアストラゼネカ社のワクチン(ChAdOx1 nCoV-19)は1回の接種では感染力が強いとされるデルタ株に対し予防効果は十分とは言えませんが、2回接種することにより一定の効果があると言えます。

これからも十分な検討が必要で、ワクチン接種は皆様の判断によるものですが、感染力の強いデルタ株が広がり、医療体制が逼迫している現在、少しでもご自身やご家族、周りの方々を守るためにも2回のワクチン接種をご検討されることをおすすめします。

原著論文
Effectiveness of Covid-19 Vaccines against the B.1.617.2 (Delta) Variant

https://www.nejm.org/doi/10.1056/NEJMoa2108891?url_ver=Z39.88-2003&rfr_id=ori:rid:crossref.org&rfr_dat=cr_pub%3dpubmed

投稿者: おばた内科クリニック

2021.08.15更新

運動は物忘れなどの認知症に対し有効であることが分かっていますが、どのような運動が最も効果的であるのかは分かっていませんでした。

中国・北京大学のXiuxiu Huang氏らは、認知症または軽度認知障害(MCI:Mild Cognitive Impairment)の患者さんに対する認知機能に対する運動の効果を検討し、報告しましたのでご報告させて頂きます。

検討方法
2019年9月までに公表されている、認知機能に対する様々な運動介入について調査されたランダム化比較試験を検索。
*71試験、73文献(5,606例)
評価項目として全般的な認知機能、実行機能、記憶としています。
ほか、日常生活動作(ADL:Activities of Daily Living)、精神症状、生活の質(QOL:Quality of Life)を評価しています。

主な結果
どのような運動であっても、全般的な認知機能の維持や改善に効果を認めました
特にレジスタンス運動は、全般的な認知機能の維持や改善に効果的でした
なお、軽度認知障害の方にはマルチコンポーネント運動(レジスタンス運動、バランス運動、ウォーキングなどの2種類以上の組み合わせ)が、全般的な認知機能および実行機能の低下を予防するうえで、最適な運動介入である可能性が示唆されました。

レジスタンス運動
スクワットや腕立て伏せ、ダンベル体操など、筋肉に負荷をかける運動を繰り返して行う運動です。
運動する人の状態や負荷をかける筋肉によって、自分の体重(自重)やゴム製のチューブやダンベルなど道具を使います。
運動に不安がある方やこれから運動を行おうと考えている方、特に高齢の方は、腕の力よりも足の力が落ちている場合が多いです。
足の力が落ちますと、歩く能力にも影響しますので、まずは足の力を改善させる目的に運動することをおすすめします。
レジスタンス運動の注意点としては、運動を頑張って行うことは良いのですが、頑張りすぎますと筋肉が疲労から回復出来ないことがあります。
よって、毎日行うよりも2〜3日に1回程度行い、無理のない範囲で継続的に行うことが大切です。

まとめ
毎日のウォーキングに2〜3日に1度の割合でレジスタンス運動を行うことにより、物忘れを防ぐあるいは改善が期待でき、運動することにより糖尿病や高血圧、高脂血症などの生活習慣病も予防や改善もあわせて期待できます。

レジスタンス運動

出典
Comparative efficacy of various exercise interventions on cognitive function in patients with mild cognitive impairment or dementia: A systematic review and network meta-analysis
Xiuxiu Huang

https://reader.elsevier.com/reader/sd/pii/S209525462100051X?token=AF5C50D2722361EF6DF779BB80E40B984061F367E2A3B3640A2CF7C36E9F12136D6664B3C8D96DF8D077B6F34AD5E2E3&originRegion=us-east-1&originCreation=20210807063055

レジスタンス運動の効果と方法
健康長寿ネット
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/shintai-training/resistance.html

 

投稿者: おばた内科クリニック

2021.08.15更新

運動は物忘れなどの認知症に対し有効であることが分かっていますが、どのような運動が最も効果的であるのかは分かっていませんでした。

中国・北京大学のXiuxiu Huang氏らは、認知症または軽度認知障害(MCI:Mild Cognitive Impairment)の患者さんに対する認知機能に対する運動の効果を検討し、報告しましたのでご報告させて頂きます。

検討方法
2019年9月までに公表されている、認知機能に対する様々な運動介入について調査されたランダム化比較試験を検索。
*71試験、73文献(5,606例)
評価項目として全般的な認知機能、実行機能、記憶としています。
ほか、日常生活動作(ADL:Activities of Daily Living)、精神症状、生活の質(QOL:Quality of Life)を評価しています。

主な結果
どのような運動であっても、全般的な認知機能の維持や改善に効果を認めました
特にレジスタンス運動は、全般的な認知機能の維持や改善に効果的でした
なお、軽度認知障害の方にはマルチコンポーネント運動(レジスタンス運動、バランス運動、ウォーキングなどの2種類以上の組み合わせ)が、全般的な認知機能および実行機能の低下を予防するうえで、最適な運動介入である可能性が示唆されました。

レジスタンス運動
スクワットや腕立て伏せ、ダンベル体操など、筋肉に負荷をかける運動を繰り返して行う運動です。
運動する人の状態や負荷をかける筋肉によって、自分の体重(自重)やゴム製のチューブやダンベルなど道具を使います。
運動に不安がある方やこれから運動を行おうと考えている方、特に高齢の方は、腕の力よりも足の力が落ちている場合が多いです。
足の力が落ちますと、歩く能力にも影響しますので、まずは足の力を改善させる目的に運動することをおすすめします。
レジスタンス運動の注意点としては、運動を頑張って行うことは良いのですが、頑張りすぎますと筋肉が疲労から回復出来ないことがあります。
よって、毎日行うよりも2〜3日に1回程度行い、無理のない範囲で継続的に行うことが大切です。

まとめ
毎日のウォーキングに2〜3日に1度の割合でレジスタンス運動を行うことにより、物忘れを防ぐあるいは改善が期待でき、運動することにより糖尿病や高血圧、高脂血症などの生活習慣病も予防や改善もあわせて期待できます。

レジスタンス運動

出典
Comparative efficacy of various exercise interventions on cognitive function in patients with mild cognitive impairment or dementia: A systematic review and network meta-analysis
Xiuxiu Huang

https://reader.elsevier.com/reader/sd/pii/S209525462100051X?token=AF5C50D2722361EF6DF779BB80E40B984061F367E2A3B3640A2CF7C36E9F12136D6664B3C8D96DF8D077B6F34AD5E2E3&originRegion=us-east-1&originCreation=20210807063055

レジスタンス運動の効果と方法
健康長寿ネット
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/shintai-training/resistance.html

 

投稿者: おばた内科クリニック

2021.08.01更新

「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイント
 *2018年6月16日の熱中症情報の追記となります

暑い日が続いていおり、熱中症予防が大事です。
熱中症予防にはいかに温度をあげずに、水分補給を行っていくかが大事となります。

新型コロナウイルス感染症が拡大している現在、注意点はマスクによる温度上昇にも注意することと、エアコンを使用し温度が高くならないように調整して頂いていると思いますが、換気を継続して行っていくことが重要となります。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防ぎつつ、熱中症予防のポイントについて述べさせていただきます。

マスクの着用について
 マスクは飛沫の拡散予防に有効で、新型コロナ感染症の拡大を防ぐためにも継続した使用が必要です。
 ですが、マスクを使用しますと暑い現在においては、心臓や呼吸器に負担がかかったり、体温上昇にもつながります。
 マスクは飛沫感染予防が目的ですので、屋外で使用する場合は人との距離が十分確保できている場合はマスクを外すことが重要です。
 人との距離の目安は2m以上あれば良いと考えます。
 人との距離が十分取れない場合には、人と距離がとれる場所で休まれる。あるいは暑い時間帯を避けたり、涼しい服用を心がけると良いと考えます。
 また、マスクを着用されている場合には、のどの乾きに鈍くなることがありますので、のどが乾いていなくても水分をこまめに摂取されることをおすすめします。

エアコンの使用について
 熱中症予防のためにはエアコンの活用が必須とも言えますが、活用が難しい場合は扇風機などの使用をこころがけて下さい。
 エアコン使用についての注意点は、一般的な家庭用のエアコンには空気の換気は出来ない場合が多いですので、室内温度が高くなるかもしれませんが定期的な窓の開放による換気をこころがけて下さい。

熱中症とは?

高温環境下で、体内の水分や塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れたり、体内の調整機能が破綻するなどして、発症する障害の総称です。
・死に至る可能性のある病態です。
・予防法を知っていれば防ぐことができます。
・応急処置を知っていれば救命できます。

どのような場所でなりやすいか
高温、多湿、風が弱い、輻射源(熱を発生するもの)があるなどの環境では、体から外気への熱放散が減少し、汗の蒸発も不十分となり、熱中症が発生しやすくなります。

どのような人がなりやすいか
・脱水状態にある人
・高齢者
・肥満の人
・過度の衣服を着ている人
・普段から運動をしていない人
・暑さに慣れていない人
・病気の人、体調の悪い人

水分減少率と主な症状
・〜2%:のどの渇き
・3〜4%:食欲不振、イライラする、皮膚の紅潮、疲労困ぱい
・5%〜:言語不明瞭、呼吸困難、身体動揺、けいれん

子供の特徴
・地面の照り返しにより、高い温度にさらされやすい
・汗腺などが未熟
→体温調節機能が未熟のため、熱中症にかかりやすい

高齢者の特徴
・のどの渇きを感じにくい
・汗をかきにくい
・暑さを感じにくい
→体温を下げるための体の反応が弱くなっており、自覚がないのに熱中症になる危険がある

熱中症予防のポイント
・部屋の温度をこまめにチェック
・室温を28度超えないように、エアコンや扇風機を使用する
・のどが渇かなくてもこまめに水分補給
・外出の際は、体を締めつけない涼しい服装で、日よけ対策も行う
・無理をせずに、適度に休憩をとる
・日頃から栄養バランスの良い食事と体力作りを行う

熱中症になった時は?
意識がある、反応が正常な時
涼しい場所へ避難させる
衣服を脱がせ、身体を冷やす
水分・塩分を補給する
 *水を自力で飲めない、症状が改善しない場合は医療機関を受診されて下さい
意識がない、反応がおかしい時
救急隊を要請する
涼しい場所へ避難させる
衣服を脱がせ、身体を冷やす
体を冷やす場所は、首の周り、脇の下、太もものつけねなど太い血管の部分が効果的です

参考資料
「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイント

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_coronanettyuu.html

投稿者: おばた内科クリニック

何でも相談できる身近なかかりつけ医です

総合内科専門医として幅広い診療科目に対応しています。検査、治療、リハビリまで一貫した医療を提供していますので気になる 症状や病気のこと、お困りのことがあればまずはご相談ください。

  • お気軽にお問い合わせ下さい 092-874-5630sp_inq_tel_pc.png
  • 24時間受付WEB予約24時間受付WEB予約
空き状況確認予約はこちら