クリニックブログ

2021.09.12更新

頭痛の原因として片頭痛や筋肉の緊張などが原因による筋緊張型頭痛などがあります。
また、経験的に頭痛など痛みが出やすい方には、雨や台風など天候が悪いのに一致して痛みがひどくなることが度々経験されます。

天気が崩れる時に慢性の痛みが増強する天気痛は、気圧や温度、湿度などの気象の悪影響をうける気象病の代表であり、片頭痛などの頭痛だけではなく、頚部や腰の痛みにも悪影響を及ぼすことが多いです。

佐藤らはこれまえ天気痛が起こるメカニズムなど報告してきましたが、第55回日本ペインクリニック学会で、天気痛予報を活用した抗めまい薬による予防的治療について報告しましたので、ご報告させて頂きます。

ウェザーニューズとロート製薬が国内で実施した天気痛調査2020(佐藤氏監修)では、「天気痛を持っている」または「天気痛を持っている気がする」と回答した割合は、男性でそれぞれ20%、27%だったのに対し、女性では43%、35%と、女性では約8割と多くの方で天気痛との関連が示唆されました。

また、天気痛の主な痛みや症状については、頭痛が51.0%と最も多く、肩こり・首こり13.4%、関節痛12.8%、腰痛7.2%と続きました。

天気痛調査2020では、天気痛に関係している気象要素として78.4%が「気圧」と回答しています。

佐藤氏は、内耳における前庭の機械刺激受容チャネルが気圧センサーの役割を担い、同チャネルが低気圧によって刺激されることで前庭神経を介して前庭神経核ニューロンが興奮し、平衡障害および自律神経のストレス反応が起こり、天気痛が生じるという仮説を立て、マウスを用いた実験を行い矛盾ないことを示してきています。

また、耳の後ろから経皮的に前庭を刺激したところ、天気痛患者さんは天気痛がない方と比べ、低い電気刺激でめまいが生じました。

以上より、佐藤氏は「天気痛患者さんは内耳が敏感で、気圧の影響を受けやすい可能性があり、気圧の低下により痛みの悪化だけではなく、めまいなどの様々な症状を引き起こす可能性がある」との見解を示しました。

佐藤氏はウェザーニューズとの共同研究により、天気(気圧)の変化をもとに天気痛予測モデル(天気痛予報)を開発しました。
天気痛予報は①低気圧や高気圧、台風などによる大きな気圧変動②大気潮汐のずれ(1日2回、ほぼ決まった時間で繰り返される気圧変動)③微気圧変動(周期性のある小さな気圧変動)の3つの気圧変動パターンを指数化し、天気痛発症リスクを「警戒」「注意」「やや注意」「安心」の4段階で表示しています。

佐藤氏はリスクの高い日には、事前に抗めまい薬や利水漢方薬(五苓散など)を服用することで天気痛を予防することが期待されるとしています。

これから台風など天候の変動が多く、例年痛みでお困りの方は事前の治療について検討されてみて良いかもしれません。

頭痛

出典

天気痛予報:福岡

https://weathernews.jp/s/pain/index.html?map=FUKUOKA

気象変化と痛み

https://www.jstage.jst.go.jp/article/spinalsurg/29/2/29_153/_pdf/-char/ja

気象変化による慢性痛悪化のメカニズム

https://www.jstage.jst.go.jp/article/seikisho/40/4/40_4_219/_pdf/-char/ja

天気痛には抗めまい薬の予防投与を! Medical Tribune

投稿者: おばた内科クリニック

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