クリニックブログ

2021.10.24更新

✩パーキンソン病の3つの歩行特徴✩
1 すくみ足歩行
・歩き始めの一歩が出にくい
・目的地に近づくと足が出にくくなる
2 小刻み歩行
・歩幅が極端に小さくなり、歩行が小刻みになる
3 突進歩行
・歩行のスピードがだんだんと上がって止まれなくなります

✩歩行時の注意点✩
・しっかりと背中を伸ばして顔を上げましょう
・右足か左足か先に出す足を決めましょう
・歩き始めに「いち、に、いち、に」と声を出すようにしてリズムをつけましょう
・歩く際は歩幅を大きくとり、腕を大きく振りながら歩きましょう
・曲がるときは大きく曲がるように意識しましょう
・ゆっくり呼吸をしながら落ち着いて歩きましょう

◎自宅で気軽にできるリハビリをご紹介します!!
寝たままできるリハビリ
①あおむけに寝て片方の膝を抱えましょう。
 次に反対側の膝を抱えましょう。
 呼吸をしながらしましょう。
 →歩幅が大きくなります!

 

②あおむけに寝て、両膝を軽く曲げます。
 両手を合わせてバンザイをしましょう。
 20回×3セット
 →背筋が伸びやすくなります

 

③あおむけに寝て、両膝を軽く曲げます。
 両膝を左右にゆっくりと倒しましょう。
 20回×3セット
 →体をひねる事により足が出しやすくなります

 

座ってできるリハビリ
①ベッドに浅く腰掛けます
 骨盤を前後に動かしましょう
 20回×3セット
 →背筋が伸びやすくなります

 

②骨盤を左右に動かしましょう
 ※肩の高さを水平に維持しましょう
 20回×3セット
 →歩くときに一歩が出やすくなります

 

③両手を合わせて、前方に手を伸ばしましょう。
 背中を伸ばしたまま行いましょう
 20回×3セット
 →重心を前にかけることにより歩きやすくなります

 

◎おばた内科クリニックでは上記運動以外にも、各個人に合った運動を提供しています。
 まずはお気軽にスタッフにお声かけください!!

投稿者: おばた内科クリニック

2021.10.10更新

パーキンソン病は、中脳の黒質にあるドパミン神経細胞が障害を受けることにより、黒質で作られるドパミンが減ることにより体が動かしにくい、手足が震えるなどの運動障害が出現するとされています。

この障害の原因としてαシヌクレインが関係しているとされており、パーキンソン病だけではなく、レビー小体型認知症や多系統萎縮症など他の神経疾患にも関係しているとされています。

大阪医科薬科大学は9月14日、既存のモノアミンオキシダーゼ-B阻害薬*に、パーキンソン病の原因となるαシヌクレインタンパク質を細胞外に排出する作用があることを発見したと発表しました。

現在行われているパーキンソン病に対する治療は、脳内で不足しているドパミンを補う薬物治療やリハビリテーションが中心となっています。
なお、薬物治療での治療が困難となってきますと、現在は脳深部刺激療法など外科的治療を検討していきます。

ドパミンを補う治療として、ドパミン自体を外から補充する方法や、ドパミンの放出を促す方法、ドパミンが分解されるのを抑える方法などがありますが、これらはドパミンを補う治療であり、パーキンソン病の根本的な治療ではなく、徐々に治療薬の効果が低下し、体の動きや食べる能力が悪くなり自己での自立した生活が難しくなることもあります。

現在根本的な治療として、遺伝子治療やiPS細胞を用いた治療について研究がすすんでいますが患者さまへの治療が可能になるにはもうしばらく時間がかかるのが現実です。

モノアミンオキシダーゼB阻害薬であるセレギニン(エフピー)は、DATATOP研究において、レボドパ製剤による治療を遅らせることが報告されており、以前より神経保護作用が期待されていました。

大阪医科薬科大学ら研究チームは、神経保護作用について培養細胞とラットを用いてモノアミンオキシダーゼB阻害薬(セレギリン製剤:エフピー)がαシヌクレインの異常蓄積に対して何らかの作用を発揮しないか調べ、αシヌクレインを細胞外に排出させる作用があることと、αシヌクレインが過剰に発現したラットにモノアミンオキシダーゼB阻害薬を投与することにより、αシヌクレインの脳内の異常蓄積が抑えられ、ドパミン神経細胞の脱落が遅延し、運動機能の低下が抑えられたことを発見しました。

これらの結果は、既に使用されているモノアミンオキシダーゼB阻害薬が運動障害の改善だけではなく、これまで通り安全性が担保された上で、パーキンソン病の根本的な治療の1つになり得ることが期待できると考えて良いことです。

現在のパーキンソン病治療は、2018年のパーキンソン病診療ガイドラインに準じますと、認知症などの精神症状のリスクが高い方や、運動障害の治療が優先される方はドパミンを補充するレボドパ製剤での治療を開始し、65歳未満の方はドパミンの放出を促すドパミン作動薬あるいはモノアミンオキシダーゼB阻害薬での治療を開始するとされています。

しかし、今回の研究結果から運動障害が軽い場合、まずはモノアミンオキシダーゼB阻害薬での治療を開始し、症状がある程度認められる場合で、65歳以下であればドパミン作動薬を開始し、65歳以上であればレボドパで開始するのも良いかと考えます。

*モノアミンオキシダーゼB阻害薬
 ドパミンやセロトニンを分解する酵素であるモノアミン酸化酵素Bの働きを阻害することにより、脳内のドパミン濃度を上昇させる薬剤
エフピー:セレギリン製剤
アジレクト:ラサギリン製剤
エクフィナ:サフィナミド製剤

PDガイドライン

出典
既存のパーキンソン病症状改善薬にパーキンソン病の進行抑制につながる作用を発見、大阪医科薬科大学

https://www.omp.ac.jp/public/vqh17r0000002xno-att/vqh17r000003e9xe.pdf

パーキンソン病診療ガイドライン2018、日本神経学会

https://www.neurology-jp.org/guidelinem/parkinson_2018.html

 

投稿者: おばた内科クリニック

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