クリニックブログ

2021.05.23更新

先日食べにくさや話しにくさの改善を目的とした自主訓練について報告させて頂きました。
今回はその2です。
今回の内容は、体全身を使った訓練や道具を使って簡単にお家でもできる訓練内容となっています。
新型コロナウイルス感染症拡大により、お家で過ごされる時間が多くなっていると思います。
この機会に訓練されてみてはいかがでしょうか?
これからもおばた内科クリニックでは、医療に関する情報を適宜発信させて頂きますので、今後ともよろしくお願いいたします。

【起立〜着席訓練】
 ① 椅子に座って前にある手すりや机に手を置く。
 ②体を前方に傾けて、両足に均等に体重を乗せ、「1、2、3、4、5」と言いながら、3~5秒かけてゆっくり立ち上がる。
 ③立ち上がったら、「1、2、3、4、5」と言いながら3~5秒かけてゆっくり座る。
 ①〜③を繰り返す1セット10回、一日に5セット。

1

【膝伸ばし訓練】
 良い姿勢で椅子に座り、片足ずつ前に伸ばしゆっくり下ろす。
 右足、左足、各10回ずつ実施。
 ※このとき早く行うのではなく息を吐きながらゆっくり上げてゆっくり下ろすことが大事!!

2

【もも上げ訓練】
 良い姿勢で椅子に座り、足は肩幅に開き、手は椅子の座面をつかむ。片足ずつ太ももをゆっくり上げて、ゆっくり下ろす。
 右足、左足、各10回ずつ実施。

3


【かかと上げ訓練】
 良い姿勢で椅子に座り足は肩幅に開き、かかとをゆっくり上げたり下げたりする。
 10回実施。

5

【つま先上げ訓練】
 良い姿勢で椅子に座り足は肩幅に開き、右足を前に伸ばし右足のつま先をゆっくり上げたり下げたりする。
 右足、左足、各10回ずつ実施。

5

【おでこ体操】
 おでこに片方の手を当てて、頭でその手を強く押す。
 声に出して「1、2、3、4、5」と数えながら行う。
 5回実施。

6  

【顎持ち上げ体操】
 顎の下に両手の親指をおき上の方向へ押しながら、下を向いて顎を引く。
 1回5秒を5回実施。

7

【ブリッジ訓練】
 仰向けになり足を肩幅に開き、両膝を立てる。両足をしっかり床につけて、お尻をゆっくり上げたり下げたりする。
 10回実施。

8

【下肢挙上訓練】
 仰向けになり、運動する方の左足は伸ばし、右足は膝を立てる。
 伸ばしている左足をゆっくり上げゆっくり下ろす。
 右足、左足、各10回ずつ実施。

9 

《道具を使った嚥下訓練》

【巻笛訓練】
 巻笛を口にくわえて一気に笛を吹き伸ばし吹き伸ばしたまま5~10秒キープする。
 10回実施。

10

【ブローイング訓練】
 ペットボトルに入れた水をできるだけ長くゆっくりストローで吹く。
 5回実施。

0

【スルメ噛み訓練】
 スルメを準備し、スルメを手に持ちゆっくりしっかり噛む。
 ※噛み締めすぎると顎が痛くなる場合があるので痛みが出ない程度に実施する!!

11

参考資料
・機能解剖からよくわかる!「誤嚥」に負けない体をつくる間接訓練ガイドブック 大野木宏彰 著
・嚥下障害のことがよくわかる本 藤島一郎 監修

投稿者: おばた内科クリニック

2021.05.09更新

先日、食事や水分を摂られる時にむせ込んだり、食べ物や水分が肺に落ち込んでしまうことを誤嚥と言う話をさせて頂きました。
嚥下機能障害により肺炎を発症した場合(誤嚥性肺炎)は通常の細菌による肺炎よりも重症化や治療に難渋することがあり、いかに嚥下機能障害を早期に発見しその障害を回復させるかが大事となります。
今回は、嚥下機能の回復を目的とした自主訓練のやり方についてお話をさせて頂きます。

訓練姿勢

訓練姿勢

(1)腹式呼吸
 ①椅子に座り片手をおへその位置に当てる。
 ②お腹を凹ましながら、息を吐ききる。
 ③鼻からゆっくりお腹を膨らませながら息を吸う。
 ④息を吸ったらゆっくり口からお腹を凹ませながら息を吐く。
 ①〜④を10回繰り返す。

腹式呼吸
(2)首の体操
 ①頭を上下にゆっくり動かす。各5回
 ②頭を左右にゆっくり動かす。各5回
 ③首をゆっくり時計回り反時計回りに動かす。各5回

首の体操
(3)肩の体操
 ①両手をあげてゆっくり下す。5回
 ②肩をゆっくりあげて下す。10回
 ③肩を前から後ろへ回す。肩を後ろから前へ回す。各10回

肩の体操
(4)口の体操
 ①口を開けたり、閉じたりする。10回
 ②口をすぼめたり、横に引いたりする(うーいー)。10回
 ③頬を膨らましたり、凹ましたりする。10回
 ④舌を出したり、引っ込めたりする。10回
 ⑤舌を左右に動かす。10回
 ⑥舌を上下に動かす。10回

口の体操
(5)発声訓練
 ①鼻からゆっくり息を吸って「あー」とできるだけ長く声を出す。5回
 ②1音1音区切って「あ」の発声をする。「あ/あ/あ/あ/あ」5回
  ※お腹から声を出すイメージで!!
 ③あえいうえおあお〜の発声
 「あーえーいーうーえーおーあーおー」
  1音1秒のイメージで1音ずつ伸ばしながら発声する。
 「あっ/いっ/うっ/えっ/おっ/あっ/おっ」
  1音1音区切って発声する。
 ☆「あえいうえおあお」音読
 ・あ え い う え お あ お
 ・か け き く け こ か こ
 ・さ せ し す せ そ さ そ
 ・た て ち つ て と た と
 ・な ね に ぬ ね の な の
 ・は へ ひ ふ へ ほ は ほ
 ・ま め み む め も ま も
 ・や え い ゆ え よ や よ
 ・ら れ り る れ ろ ら ろ
 ・わ え い う え を わ を

 ④ぱ、た、か、ら発声
 「ぱ/ぱ/ぱ/ぱ/ぱ」3回
  ※口唇をしっかり動かす。
 「た/た/た/た/た」3回
  ※舌の先を動かす。
 「か/か/か/か/か」3回
  ※舌の奥を動かす。
 「ら/ら/ら/ら/ら」3回
  ※舌先を弾くように動かす。
 「ぱたから」を連続で5回発声する。

 ぱたか

嚥下訓練に関する参考資料
・機能解剖からよくわかる!「誤嚥」に負けない体をつくる間接訓練ガイドブック
 大野木宏彰 著
・嚥下障害のことがよくわかる本
 藤島一郎 監修

投稿者: おばた内科クリニック

2021.04.18更新

食事や水分を摂られる時にむせ込んだり、食べ物や水分が肺に落ち込んでしまうことを誤嚥と言います。

むせ込んだり、誤嚥することを嚥下機能障害と呼び、原因として加齢による食べる能力の低下や脳梗塞などの脳血管障害、パーキンソン病などの脳神経疾患、口の中や食道などに病変がある、など原因は様々です。

嚥下機能障害により肺炎を発症した場合(誤嚥性肺炎)は通常の細菌による肺炎よりも重症化や治療に難渋することがあり、いかに嚥下機能障害を早期に発見しその障害を回復させるかが大事となります。
また、今問題なくてもこれから先問題とならないように日常生活を心がける事が大事となります。

【嚥下のメカニズム】
先行期
 食べ物を認識して口まで運ぶ。
準備期
 口の中に入った食べ物は歯で噛み砕いて、唾液と混ざりながら食べ物の塊を作っていく。
口腔期
 食べ物の塊を舌と口の天井で挟んで押しつぶしながら喉の奥へと送り込む。
咽頭期
 食べ物の塊を喉の奥から食道へ送り込む。
食道期
 食べ物の塊を食道から胃へ送り込む。

嚥下機能障害は上記のどこかあるいは複合的に問題があると生じます。
よって、どこに問題があるかを調べることにより、対処法も変わってきます。
嚥下機能障害で最も注意しないといけない誤嚥性肺炎は準備期から咽頭期に問題がありますので、食べ物の大きさや硬さなどに心がけるようにします。

【嚥下障害かな?(気をつける項目)】
以下の項目に一つでも当てはまる場合は注意が必要です。
□食事中によくむせる。
□夜間に咳き込むことがある。
□食事の後に声がかれるようになった。
□食事量が減った。
□食事に時間がかかるようになった。
□食事中に疲れるようになった。
□食べ物を飲んだり食べたりすると喉に違和感がある。
□食べこぼしが多くなった。
□食べ物を飲み込んだ後も口の中に食べ物が残ってしまう。
□体重が減った。
□発熱を繰り返したり、微熱が続いている。

ムセ込み

【家でもできる簡単嚥下テスト(反復唾液嚥下テスト)】
〈方法〉
 ①楽な姿勢で座る。
 ②口の中を水などで湿らせる。
 ③喉仏に指を当てる。
 ④30秒間つばを飲み込む。
  飲み込めた回数を数える。

〈判定〉
 ・3回以上「ごくん」とつばを飲み込むことができれば問題ありません。
 ・0~2回であれば嚥下機能の低下が疑われます。

姿勢

【食事の正しい姿勢】

正しい姿勢

*車椅子で食事する際も同様に姿勢を整える。
車椅子のフットレストから足を下ろして床にしっかり両足をつける。

【食事の安全な食べ方】
☆一口量が多い場合
 →小さなスプーンを使って一口に食べる量を少なくする。
※急いで食べるとうまく飲み込めなかったり、食べ物が気道や肺に入り込み誤嚥を起こすリスクが高くなるため、一口ずつゆっくり食べることが大切です。

☆飲み込んだ後も、喉に違和感があったり口の中に残りやすい場合
 →一口食べたら何も口にせずにもう一度「ごくん」と飲み込む空嚥下を行い、口の中に食べ物が残らないように心がける
 →一口固形物を食べたらごく少量の水や汁物などを口に入れて飲み込む(交互嚥下)ことにより、口の中に食べ物が残らないように心がける

☆食後は必ず歯磨きやうがいをして口の中を清潔にすることも大切。

☆食後は座った姿勢でゆっくりする。
 →食後すぐに横になることによって食べ物が胃から逆流することによる誤嚥を防ぐため可能であれば1~2時間程度は横になることは避けることが望ましいです。

【食事の際に気をつける食べ物】
・サラサラな食べ物 
 例)水、お茶、汁物

・つるっと入りやすい食べ物 
 例)こんにゃく、ところてん、ゼリー

・硬い食べ物 
 例)イカ、たこ、ごぼう、こんにゃく、せんべい、餅、蓮根、ねりもの

・パサパサしている食べ物  
 例)パン、クッキー、芋類、ゆで卵

・口の中やのど、上顎にくっつきやすい食べ物 
 例)もなか、海苔、わかめ、ウエハース、餅

・口の中に入るとバラバラになりやすい食べ物 
 例)ピーナッツ、ひき肉

・酸味が強い食べ物 
 例)柑橘類、酢の物

*離水に注意!!
→お粥は時間が経つと米と水が分離してしまいサラサラな状態となり、むせる原因となるためとろみ剤等をつけて対応すると食べやすくなる場合があります。


参考にした資料
・機能解剖からよくわかる!「誤嚥」に負けない体をつくる間接訓練ガイドブック 大野木宏彰 著
・嚥下障害のことがよくわかる本 藤島一郎 監修

投稿者: おばた内科クリニック

2021.03.06更新

人生の中で80%~90%の人が経験すると言われている腰の痛み。
その内、80%の人が骨、椎間板、靭帯などに異常がなく、原因不明だと言われ、残りの20%の人には何かしらの原因があるとも考えられています。
ここでは、良く耳にする「腰椎椎間板ヘルニア」についての主な症状や治療法について紹介させて頂きます。

▼症状▼
【自覚症状】
・腰の痛み
・片側の下肢痛又は痺れ
・咳やくしゃみなどで増悪(デジェリーヌ兆候)
・下肢の筋に力が入らなくなる(つま先が上がらなくなるなど)
【他覚症状】
・疼痛性跛行(足を引きずったり、かばう様な歩き方)
・脊柱の側弯(痛みを回避しようとする為、背骨が左右に曲がること)
・膝蓋腱反射消失・反射
・神経根緊張徴候の陽性(SLRテスト・大腿神経伸張テストなど)

▼治療法▼
【保存療法】※多くの場合は3ヶ月以内に保存療法で軽減するとされています
・ブロック注射
・リハビリテーション(症状に適した)など
【手術療法】
・大きなヘルニアにより症状が強い方や排尿障害(尿閉、残尿、力みによる尿漏れ)を呈している方が対象となります

急にヘルニアになったらどうしたら良いの?
✖やってはいけないこと✖
・痛みを我慢して動くこと
・腰を揉んでもらったり、さすったりすること
・冷やしたり、温めること
など・・・

○自分でできること○
・痛みが出ない楽な姿勢を探して、できるだけ安静にする
・痛み止めのお薬等を内服し、しっかりと栄養、休養をとる
・楽な姿勢でゆっくり腹式呼吸をする
 鼻から息を吸ってお腹をふくらませ、口から息を吐いてお腹をへこませる
・寝る時以外はなるべく目をつむらず、テレビやスマートフォンなどを見て気分転換をする
など・・・

▼その他の注意点!▼
・どうしても力を入れないといけない場合は、息を口から吐きながら力を入れる
・荷物を持たないといけない場合は、脇を閉めてお腹に近づける

実際にはどの様なリハビリをするの?
※リハビリの内容に関しては、症状によって様々です。
状態や時期によって、やって良い事、悪い事があります。
担当理学療法士、又は作業療法士に身体の評価、そして各個人に合ったメニューを組んでもらうのがベストです。
おばた内科クリニックにおいても腰椎椎間板ヘニルアに対するリハビリテーションを行っていますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
※また、必ずドクターからの了承を得て行って下さい。

急性期のリハビリテーション
1.ポジショニング指導(寝る時など)
2.ADL指導(生活での注意点等の確認)
3.呼吸(腹式呼吸、胸式呼吸)
4.リラクセーション(やり方は症状によって異なります)
など

術前のリハビリテーション
基本的に手術=状態が悪い、症状が強いという方が多いです。症状が落ち着いた状態で、手術を受ける方が予後が良いと言われています。
担当セラピストにより各個人、状態に合ったリハビリメニューを組んでもらいましょう。

術後のリハビリテーション
リハビリに関しては、手術の種類によって異なります。
また、生活での注意点、禁忌肢位も変わってきますので必ずドクターの指示を守って下さい。

おばた内科クリニックでは腰の痛みについて、患者さんとの病歴聴取に加え、診察と腰のMRIによる精密検査を行い、患者さんにあった内服治療をリハビリテーションによる保存的治療を行わせて頂きます。保存的治療で改善が難しい場合は、外科的治療について大学病院などと連携を取らせていただいています。

投稿者: おばた内科クリニック

2021.01.17更新

新型コロナウイルス感染症の拡大が続き、福岡でも非常事態宣言が発令され、感染が心配なことから家で過ごす時間が増えている方が多いと思います。
高齢の方や、糖尿病や呼吸器疾患などの基礎疾患がある方は重症化のリスクが高いと言われていますが、新型コロナウイルス感染症発症からおよそ1年経過し「足腰が弱くなってしまった」、「物忘れが増えた」、「元気がない」という運動機能や認知機能の障害が問題となってきています。

人混みを避けることは重要ですが、過度な行動制限はフレイル(心身が脆弱した状態)などの健康障害の原因となりえます。
以前より運動習慣が認知症発症の予防に重要であることは知られており、運動習慣がある人はない人と比べアルツハイマー型認知症の発症リスクが40%低い報告もあります。

また、九州大学大学院精神病態医学分野講師の小原知之氏は、孤独感が認知症の発症リスクを5倍以上高めることが明らかになったと昨年11月末に行われた認知症学会で報告しました。
これは日本で行われている認知症に対する研究の一つ(久山町研究)として報告されたもので、65歳以上の高齢者1,141人を対象に5年間経過をおったところ、孤独感がある人はない人と比べ、認知症の発症リスクが1.5倍高いことが判明しました。
さらに、同居していない親族や友人との交流が月に数回以上ある人では、認知症発症リスクに差が認められなかったとのことです。
極端に言ってしまえば、月に数回でも人と会えば孤独感に関連した認知症のリスクを抑えられる可能性があるということです。

人との接触

新型コロナウイルス感染症が拡大している現在、運動や人と会うことに抵抗があるとは思いますが、何もせずに家にこもってしまうのは、新たな健康被害を引き起こすかもしれません。

介護保険をお持ちの方であれば、デイケアやデイサービス利用により運動や人との交流の機会を持つことができます。
複数の方との接触が心配な方は、訪問リハビリテーションという、ご自宅で運動を行うことも可能です。
訪問リハビリテーションであれば、自分にあった必要な生活動作のための訓練を行うことができます。

家で過ごすことが多くなり、このまま過ごす事が大丈夫なのかご心配な方は、いつでも当院にご相談下さい。
当院ではデイケアによるリハビリテーションに加え、訪問リハビリテーションも行っており、必要に応じて訪問診療も行っています。

時間はかかると思いますが、必ず新型コロナウイルス感染症を克服するあるいはインフルエンザウイルスと同じように共存することができると信じています。
その時に笑顔でいままでと同じように迎えられるように、当院にできることを行わせて頂きたいと思います。
なにか気になることがありましたら、いつでもご相談下さい。

出典
Emotional loneliness is associated with a risk of dementia in a general Japanese older population: the Hisayama Study

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33170218/

投稿者: おばた内科クリニック

2020.10.18更新

肩の痛みについて

「肩が痛い」肩の痛み一つでも様々な病名があります。
「四十肩かな?」「すじが切れているのかな?」「首からきているのかな?」
肩の痛みを経験した事がある方は一度考えた事ありませんか?
原因、症状によって対処の仕方、リハビリの内容が違ってきます。
ここではリハビリテーションの適応となり、発生頻度が高い①肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)、②腱板断裂・損傷、③石灰沈着性腱板炎、④Quadri lateral space(QLS)症候群の特徴を説明させて頂きます。

①肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)

中高年者で特に誘因がなく肩の痛み、可動域制限をきたし、年齢からくる肩の退行変性(機能の低下)が主な原因だと考えられています。
痛みが出る部位は様々で、なかには肘に痛みが出る事もあります。
肩が上がらない、エプロンを結びにくい、頭を洗いにくいなど日常生活にも支障が出る場合もあります。
炎症期、拘縮期、回復期に分けられ、時期によってリハビリの内容が異なります。
〈特徴〉
◆自然と痛くなった 
◆拘縮(肩周りが固くなる)
◆夜間時の痛み

肩の痛み

②腱板断裂・損傷

腱板とは棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の4つの筋で構成されています。
原因としては、外傷(肩を打ったなど)、腱板収縮力による応力集中(力仕事、肩の使い過ぎ)、加齢による腱の変性が考えられています。
症状としては、肩に力が入らない(上がらない)、痛くて眠れない、肩を動かすと痛むなどが挙げられますが、痛みが伴わない例もあり様々です。
完全断裂よりも、部分断裂の方が症状が強い例もあります。
治療には保存療法(リハビリ)、手術療法(ARCR)があります。
まずはリハビリで治療をし、効果がなければ手術を検討という流れが一般的です。
「腱が切れている=上がらない」、「腱が切れている=手術」ではありません。
〈特徴〉
◆外傷(肩を打ったなど)
◆肩に力が入らない(上がらない)
◆夜間時の痛み

腱板

③石灰沈着性腱板炎

突然、激烈な痛みが生じ、肩の自動運動(自力で動かすこと)が全くできなくなり、肩の他動運動(第三者あるいは器具を用いて動かすこと)も著しく制限されます。

40~50歳代の女性に多くみられます。
原因は不明ですが、股関節や肩周りの筋の柔軟性が悪いと発症しやすいとも言われています。
治療としては、注射針で石灰を吸引し、その後副腎皮質ステロイドを注入します。
痛みが落ち着いてくればリハビリを行うが一般的です。
〈特徴〉
◆激烈な痛み 
◆肩が動かせない 
◆夜間時の痛み(眠れない程の)

肩のレントゲン

④Quadrilateral space(QLS)症候群

上腕三頭筋長頭腱、大円筋、小円筋、上腕骨によって囲まれた四角形の隙間があり、この隙間には腋窩神経、後上腕回旋動脈(肩関節の栄養を支配している)が通っています。
前屈み姿勢、パソコンを打つ姿勢などで同部位が狭くなる事があります。
狭くなる事により神経、血管を圧迫してしまい、三角筋(肩周り)筋力障害、肩全体の鈍い痛み、前腕の痺れなどの知覚障害などがみられます。
リハビリでの治療が主で、リラクセーション、肩周りの筋緊張緩和、肩甲骨の調整などを行います。
〈特徴〉
◆肩全体の痛み 
◆前腕の痺れ
◆肩周りの筋肉の萎縮

肩の解剖

肩の痛みが気になる方、肩の痛みについて詳しく知りたい方はおばた内科クリニックスタッフまでお気軽にお声掛け下さい。

 

投稿者: おばた内科クリニック

2020.07.19更新

おばた内科クリニックでは、脳梗塞や脳出血などの脳血管障害による手足がうまく動かせない症状(麻痺)を改善させるために、随意運動介助機能的電気刺激(Integrated Volitional control Electrical Stimulation:IVES)を用いたリハビリテーションを行っています。
もう良くならないと諦めずに、ぜひご相談下さい。

手足を動かそうとするとき、脳から神経を通して筋肉に運動指令が伝わり、筋肉が収縮して手足が動きます。
筋肉が動くときには微弱な筋活動電位が発生しますが、IVESはその微弱な筋活動電位を読み取り、目標とする筋肉に電気信号を送ることにより筋肉の動きを助けますので、一般的なリハビリテーションで効果が認められなかった患者さんでも手足の動きが改善する可能性があります。

脳卒中ガイドライン2015において、脳血管障害などの中枢神経疾患の麻痺に対する治療的電気刺激(therapeutic electrical stimulation:TES)による随意運動(自ら動かそうと思った運動)の促通や痙性の抑制などは、脊髄内の中枢神経の可逆性によって生じ得ることが報告されており、中等度の麻痺筋に対して使用が勧められています。(グレードB)

IVESから得られる効果
・筋力低下の予防や改善
・手足の麻痺症状の改善(脳の可塑性)
・運動学習
・脳神経ネットワークの再構築

IVESが利用出来ない方
・ペースメーカーなど体内植込型の医療機器を使用している方
・強い感覚障害がある方
・コントロールが出来ていないてんかんのある方

促通:神経系または神経筋の接合部に複数の刺激を加える事により、その効果が単独の効果よりも大きくなる現象のこと
痙性:脳や脊髄など中枢神経の障害のために、手足が突っ張ったようになり、手足がうまく動かせいない状態

IVES1

IVES2

IVES3

*OG技研株式会社ホームページより 

投稿者: おばた内科クリニック

2020.05.24更新

転倒すると10%で骨折や脱臼、捻挫などを起こすとされます。
骨折による寝たきりを防ぐためにも、転倒予防が大事です。
転倒の危険因子に当てはまる場合は、ぜひ予防を心がけましょう!

転倒の危険因子
 歩行・バランス障害
  歩く速さが0.6m/秒以下 
   100m歩くのに3分近くかかってしまう。
  Timed Up and Go testで12秒以上かかってしまう
   *椅子に座り立ち上がって3m歩き、椅子にまた座るまでの時間
  The 4-Stage Balance Testで②が達成できない

The 4-Stage Balance Test
   10秒続ける事ができなければ終了します
   ①まず両足をそろえて立ちます
   ②この形から足の大きさの半分、片足だけ前に出します
   ③次に片足の爪先を反対側の踵に付けます
   ④片足立ち
 視力が0.25以下
 認知症がある
 安定剤、睡眠剤、ループ利尿薬を服用している

転倒予防対策 
 散歩や筋肉トレーニングに加えバランス訓練を行う
  バランス訓練:下記を1日に10~15回繰り返す。
  1)椅子の後ろに立ち片手で背もたれをつかみ片足で10秒間立つ
  2)慣れたら背もたれは指1本でタッチする
  *散歩や筋肉トレーニングだけではバランスの改善が難しいです
 視力や骨の密度の検査行う

片足立ち
Prevention of Falls in Community-Dwelling Older Adults.
Ganz DA、Latham NK
N Engl J Med.2020 Feb 20;382(8):734-743 より作成

投稿者: おばた内科クリニック

2020.05.10更新

新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言に伴い、外出自粛要請によりお家で過ごされている時間が多いと思います。
カラオケで認知機能や食べ物や飲み物がうまく飲み込めない嚥下機能障害の改善が期待できる研究報告がありました。
ストレス発散を兼ねてお家でのカラオケはいかがでしょうか?
*カラオケの音量や時間帯には、近隣へのご配慮をお願いいたします。
 
Miyazaki Atsukoらは、介護施設に入所中の65歳以上の26人の方を対象に、カラオケの練習をされる郡(14人)とされない郡(12人)で12週間観察を行い、カラオケを練習すると認知機能障害と嚥下機能障害の改善が期待される結果を認めました。
 
対象
カラオケ練習郡
週に1回1時間教えてもらい、追加として週に1時間の課題がある
カラオケを練習されない郡
ストレス発散や認知機能訓練にも期待ができるスクラッチアートを
週に1回教室で行うことに加え、課題として1枚追加
 
評価項目
 認知機能:Frontal Assessment Battery (FAB)スコア
 身体機能:舌圧、呼吸機能
 
結果
 カラオケ練習郡では、FABのうち葛藤的指示への反応が有意差を持って改善し、抑制制御は
 カラオケ練習郡でより改善を認めた。
 また、カラオケ練習郡では、舌圧の改善を認め、呼吸機能については1秒量で有意差を持って
 改善を認めた。
 *葛藤的指示への反応:指示された内容と正反対のことを瞬時に実行できるか
   抑制制御:指示された内容のうち実行しなくてよいものを瞬時に判断できるか
   一秒量:1秒間で吸い込める空気の量
 
結論
カラオケを行うことにより、認知機能と嚥下障害や呼吸機能の改善を認め、その効果は従来の学習療法と比較して遜色のないものであった。
これらの改善は、これからの生活の質の向上につながるものと考えられる。
*学習療法:文章を声に出して読む、算数問題を解く学習プログラム

カラオケ

Int J Environ Res Public Health. 2020 Feb 24;17(4). pii: E1459. doi: 10.3390/ijerph17041459.
Miyazaki A、Mori H
Frequent Karaoke Training Improves Frontal Executive Cognitive Skills, Tongue Pressure, and Respiratory Function in Elderly People:
Pilot Study from a Randomized Controlled Trial. より作成

投稿者: おばた内科クリニック

2020.04.26更新

食事の時に咳き込む場合は、飲み込みの機能(嚥下機能)が悪くなっているかもしれません。

気になる場合は、反復唾液嚥下テストを試されてみてはいかがでしょうか?

お一人で簡単にできるテストで、30秒間に何回飲み込みができるかをみるテストです。

飲み込みが3回未満の場合は、飲み込みの機能が落ちている可能性があります。

飲み込みの機能が落ちてしまいますと、食べ物が肺に誤って落ち込んでしまって発症する誤嚥性肺炎の危険度が上がってしまうかもしれません。

お食事前の簡単な体操で飲み込みの機能の改善が期待できますので、ぜひ試されてみて下さい。

気になられる方はぜひご相談下さい。 


専門スタッフ(言語聴覚士)と一緒にリハビリしませんか?

嚥下体操

50・60代〜「歯の教科書」より

投稿者: おばた内科クリニック

前へ

何でも相談できる身近なかかりつけ医です

総合内科専門医として幅広い診療科目に対応しています。検査、治療、リハビリまで一貫した医療を提供していますので気になる 症状や病気のこと、お困りのことがあればまずはご相談ください。

  • お気軽にお問い合わせ下さい 092-874-5630sp_inq_tel_pc.png
  • 24時間受付WEB予約24時間受付WEB予約
空き状況確認予約はこちら